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機動戦士ガンダム00第2期17話「散りゆく光の中で」

はあ…運昇さんのソレステラジオでのコメントを聞いて、
ちょっと冷静になれたので、ようやくレビュー書けます。
いつも通り、トラバはこちら。コメントは次の記事へどうぞ♪

今回は特に思いいれが深く強いストーリーなので、
1記事にとてもじゃないけど、はめきれません。
まず最初に私、空想野郎の独自の、ただ感じたままの感想を。

ただ、心の赴くままに、邪心無しでまず、思い浮かんだものからイキマス。


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まず、私が今回すぐに思いついたのは、エヴァンゲリオンにしろ、
ガンダムにしろ、マクロスFにしろ、「父親は反抗すべき相手・母親は永遠の女性」
という純粋過ぎる「少年→大人になりきれない青年」が、
富野ガンダム以来定着したということ。
あのシャアでさえ、最後は「ララァは私の母になってくれるかもしれなかった女性」

閉じていく扉がアンドレイの心を表現。
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そして、やはり水島監督は、富野ガンダムを徹底して意識している。
まんま「逆シャア」じゃないすか。苦笑


「いつもね、人間は気づくのが遅いの。やっちゃってから、
ああなんでこんなことしたんだって、シャアの兵が、
たった一人で地球に落下するアクシズを支えるアムロのνガンダムを
大勢援護し始める。爆散していく敵機を庇って自分もすっ飛ぶ。
でもねそれじゃ遅いの。始める前に気が付かなきゃ」

「人間そのものがまだまだ稚拙な生き物なんだから、人類の革新なんて
本当に出来るなんて、もうありえないんじゃないかな」

…「逆襲のシャア」公開直後、富野由悠季監督のインタビューより。

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「そんなことで罪を償う事はできん!!
貴様は軍人だ!!軍人なら市民を守れ!!
一人でも多くの市民を救い、その上で死ね!!!」


誰もが混沌とした世界の中で、正論が分かっていても周囲が怖くて
言えない。または湾曲した理想で多くの他人を振り回す…
実世界でも溢れる醜い状況。
そんな中、こんな真っ直ぐで強く、凛と言い放てる大人の男。まさに漢。

この台詞って、エヴァで葛城さんがシンジに言う台詞と似てますね。
「あんた何もやってないじゃないの!!やってから死になさい!!」

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だが、そんな完璧な軍人・上司であったセルゲイ・スミルノフにも、
唯一逃避し続けてしまった存在が…1人息子のアンドレイ。


愛する妻ホリーの、軍人ならではの死は、夫婦では理解しあえていた現実。
だが、その突然の悲劇は幼かったアンドレイをひたすら傷つけ、
いつまでも未来へ目を向けられない憎悪の塊へと育てることに。
そしてそんな息子を腫れ物のようにしか扱えなかった父親。
どんな完全と思える家庭にも、色々な事情や傷が、影がある。
そして誰もそれを責める権利は無い。誰にでも他人に言えない過去や罪がある。
だからこそ、人間は生きている。だからこそ、人は変わろうとする、
これからは誰かに優しくしたいと思う、もう二度と後悔しないように……。

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愛妻の死と1人息子との確執…エリート街道まっしぐらだった
大佐の人生に、最大に影を落としていたであろう現実。
そんな彼が唯一、癒しを与えられたのが、きっとソーマ・ピーリスと
いう「乙女」だったんじゃなかろうか。

ソーマは彼にとってホリーの代わりであり、またアンドレイの代わりだったかも。
だけど孤独なセルゲイのささやかな幸せを得ようとしたそれに、
誰が批判が出来るんだろう。
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「これは戦いじゃないわ。命を守る為の…!!」


まあ、製作側の苦しい言い訳とは思うんだけど、
マリー・ソーマの、GNアーチャー参戦。この後慌てて
旦那アレルヤが彼女の横で守るように同時攻撃。
結局ソレスタル・ビーイングだけで世界を変える事は出来ない。
それどころか、たった1人の少女に「平凡な幸せ」を与えることも。

最後、ソーマとセルゲイ大佐が、たとえ戦場でも再会出来たのが、
唯一の救いだった気がする。

もちろん大佐はソーマがまた戦場にいるのは悲しむけど、
やっぱり父親の死に目がどんなだったか、ソーマには見させてあげたい。
……マイスターよりもずっと、センス良い戦闘のよーに思えてならん。笑
だって動きに全然無駄が無いんだもん♪
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「私は命を見捨てない!父と違う生き方をする!!」


他のどのキャラよりも毅然とした軍人だったセルゲイの、父親の
真実を見抜けない愚直な息子の悲劇。
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「いくら上層部の命令でもこんなこと…」


それは「復讐」という頑なな思念に囚われ、既に
「他の人間などどうでも良い」状態のルイスと似ている。
…もはや彼女も被害者ではなく、冷徹な加害者と成り果ててしまっていた。
リボンズ・アロウズに大金を援助している今、彼女にもまた、鉄槌が下されるであろう。
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今回、何故ティエレン・タオツーでセルゲイが出撃したか。
それはやはり、グラハムの棺が「フラッグ」でなければならなかったこと、
そしてまた、ブシドーのそれが「マスラオ」であるだろうことと重なる。
製作スタッフの、彼への思い入れの深さが伺える演出である。
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アンドレイの、叔父同然でもあったハーキュリー。
彼はわが子同然に可愛がって不憫がっていたであろう青年に殺された。
これは神の天罰なのか…それとも…。

まず、ギリシャ神話・ガンダム伝説におけるお約束

第一の「父親殺し」ここに遂行。

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「軍規を守って母さんを殺したくせに、
クーデターに加担するなんて…
軍人の風上にも…!!!」


カミーユ・ビダンレベルのエゴイスティックさ丸出しで、父親の
行為を誤解し、切りかかるアンドレイ。

「逆襲のシャア」をご覧の方にはお分かりのはず。まさしく
父親の乗る船を激情のまま、それと知らず打ち抜いたクエス。
また、裏切った父親を自ら粛清したカミーユとも共通点が。


これで00視聴者の多くの憎悪を買ったであろうアンドレイ。
ガンダムの世界、特に00は「誤解」「憎悪」「歪み」がテーマ。
アンドレイ・スミルノフもまた、ミスターブシドーや、ルイス・ハレヴィと
同じく、させられてしまった「世界の歪み」の1人だった。

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「母さんの仇ぃ!!!」


父殺し…これでアンドレイの死期も確実に早まった気が。
かつてギレンが父ドズルを、キシリアが兄ギレンを殺害したように、
取り返しの付かない所業が折り重なっていく。
やはり人間は滅亡すべき下級種なのか…。
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「アンドレイ…すまなかった…。
心を閉ざしたお前に、どう接すれば
いいか分からなかった…。努力を怠っていた…」


初めて息子に本心を吐露するセルゲイ・スミルノフ。
みんな誰もが、強さと弱さ、どちらも持っている。それでこそ、迷い苦しむ…。
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「離れるんだ」という、セルゲイの息子への最後の言葉。
…自分に向ける復讐心から卒業しろ、というメッセージなのだろうか。
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「あなた、アンドレイをお願いしますね」


やはり、走馬灯のように脳裏を走ったのは、妻の最後の願い。そして笑顔。
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巨星、ここに墜つ!!!

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「……!!!」

そして「自分の父」の殺害される現場を目撃してしまった「娘」…。
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「スミルノフ大佐……」


相変わらず奥さんの影にすっかり隠れてる「娘婿」アレルヤ。
思えば彼にとっても、セルゲイ大佐は恩人であった。
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「大佐ぁぁぁーっ!!!!」


皮肉にも、GNアーチャーのボディを思わせる、美しい紅色の
グラデーションが夕焼け空を覆う…。

次回は四ヵ月後。ソーマの顔に戻っているようにマリーが見えるのは気のせい?
「父親」の死で動転しているであろう彼女を、果たしてアレルヤは
支えきれるのか。そしてアンドレイは……。

第1期から「死ぬ、死ぬ」と常にファンは覚悟を強いられてきた大佐。
ヒヤヒヤさせられる1期のラストで見事に生き残り、ソーマを
「超兵」から「乙女」に変貌させた。

「だけど、まさか息子に殺されるとは……」


たまーるさんと、この一言のみで脱力・自失。

でもねぇ、私もしかしたら、セルゲイさんにとって幸せな死に方だったかもと思う。
最後だけど、きちんと息子と向き合えた。ソーマとも会えた。
軌道エレベーターの倒壊もなんとか防げた…。

石塚運昇さんご自身も言ってた通り
「セルゲイが旅立ってから、これからが皆がどうするか」

キャラクターは当然として、製作側にも架せられた課題。
もうここまできたら、絶対半端はして欲しくない。
例え最終話になろうと、「皆殺しの富野」スタイルを貫こうとも、
この大き過ぎる損失と、言葉に出来ない喪失感を汚さないでくれ。

ただ、ただそれが、今言えるファンとしての、私の思いだ…。

四ヶ月後…ルイスのエンプラスが完成し、マスラオが改良される
のにはぴったりな時間ですな……。

さらば、そしてありがとう…ロシアの荒熊!!!
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by doramamaker | 2009-02-01 23:27